JSPで行こう!

Tomcatのインストール(Windows編)

 Windows に Tomcat をインストールします。

  1. JDK のインストール
  2. Tomcat のインストール
  3. Apache のインストール
  4. PostgreSQL のインストール
  5. アプリケーションの設定

ここでは、Tomcat 9 を例に installer 版ではなく zip 版を使ってみます。
また、外部または古い Tomcat からの移行も考慮します。

Windows での考慮点

 64bit(x64)版と 32bit(x86)版の区別があります。
また、インストーラを使うか、zip で手動で行うかの選択もあります。

インストーラ版では特に難しい事はありません。
気を付けるのは、インストール先のディレクトリ位でしょう。(短いパスのほうが扱い易い)
ここでは、参考に既存の環境にも適用しやすい zip 版での導入を説明します。

Tomcat 自体は java ですから java の仮想マシンが 64bit(x64) か 32bit(x86) で動いているかは関係無いはずです。
しかし Windows の場合、Unix系のデーモンに対してサービスに登録して動かす都合上、
Tomcat のサービス登録プログラムが 32bit か 64 bitの区別が必要になります。
また、java の VM も 32bit か 64bit かを Tomcat と合わせる必要があります。

java の確認

 Tomcat は java の VM(バーチャルマシン)で動くので java が必要です。
最近は、64 bit でほとんど動かしていると思いますが、古い PC では 32bit版が既に動いている場合もあるかと思います。
既存の java を使う場合は確認してください。

> java -version
java version "1.8.0_202"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.8.0_202-b08)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 25.202-b08, mixed mode)

java のバージョンは、使う Tomcat のバージョンにも関わります。例えば Tomcat9 ですと java8 以上が必要です。
java が入っていなかったり、古ければ 新しくインストールします。
古い java は残しておいても良いです。 その場合は java のインストール先だけ別のフォルダにします。
インストール後の java のバージョンを確認しておきましょう。

> java -version

もし古い Tomcat があってもインストール後も動くはずです。
(サービスの設定は変わらないので古いバージョンの java を参照します)

Tomcat9 のインストール

 では、Tomcat9 をインストールしましょう。ここでは 64bit版を使います。

Tomcat 9 Software Downloads
https://tomcat.apache.org/download-90.cgi

新しい tomcat9(zipファイル) を任意のフォルダで解凍します。
ここでは、仮に c:\apache\tomcat9 とします。

bin/ 配下に service.bat というバッチコマンドがあります。
これで、サービスへの登録ができます。
この時、どのバージョンの java を使うかを指示する必要があります。
環境変数 JAVA_HOME もしくは、JRE_HOME を指定します。
JDK の場合は、JAVA_HOME を、もし JRE だけなら、JRE_HOME を指定します。
(詳しくはバッチファイルの中身を読めば判ります)
例えば、java 8 をインストールした先が c:\java\jdk18 とすると次のようになります。

> cd  c:\apache\tomcat9\bin
> set JAVA_HOME=c:\java\jdk18
> service.bat install

Installing the service 'Tomcat9' ...
Using CATALINA_HOME:    "c:\apache\Tomcat9"
Using CATALINA_BASE:    "c:\apache\Tomcat9"
Using JAVA_HOME:        "c:\java\jdk18"
Using JRE_HOME:         "c:\java\jdk18\jre"
Using JVM:              "c:\java\jdk18\jre\bin\server\jvm.dll"
The service 'Tomcat9' has been installed. 

Windows のサービスを確認すると、古い Tomcat がインストールされている環境だと前のバージョンの tomcat と並んで登録されている事がわかると思います。



これでサービスからの起動も行えます。
このままでは、前のバージョンとサービスポート(例 8080)が同じなので両方同時には起動しませんが、片方だけならどちらも使える状態です。

なお、Tomcat の GUI のプロパティ設定は以下を実行すれば見れます。
bin/tomcat9w.exe
ショートカットを作っておくと良いでしょう。


 

« 前頁 次頁 »